クロスアポイントメント制度

「クロスアポイントメント制度」とは、HR業界やデジタルマーケティング業界において研究開発や教育などで用いられることの多い仕組みで、研究者が大学・公的研究機関・民間企業のそれぞれの間で雇用契約関係を結び、それぞれの機関で役割を果たしていく制度です。大学や公的機関の研究成果を民間企業に迅速かつスムーズに橋渡しすることが期待できます。

クロスアポイントメントの語源

クロスアポイントメントとは英語で「cross appointment」と綴ります。この単語に直接的な訳はありませんが、crossは交差を意味し、appointmentは約束や役職を意味しています。これを踏まえ「cross appointment」は「役職をまたがる」ということを含意しています。

クロスアポイントメント制度と出向の違い

出向とは、ある一定期間は出向元を離れ、出向先の組織の一員として仕事に従事することを言います。
一方、クロスアポイントメント制度とは、出向元と出向先の両方の組織において,共にその一員として一定の従事割合のもと働くことです。

クロスアポイントメントの手引き

クロスアポイントメントを実施する際、2つ以上の組織と雇用契約を結ぶことがあるため、社会保険や退職金について、また営業秘密等について留意しなくてはなりません。

クロスアポイントメント制度における利益相反

クロスアポイントメント制度を導入する際に注意しなくてはならない点は、それぞれの機関ごとに利益相反マネジメントをしなくてはならないということです。企業から正当な利益を得て、企業の利益を追求することは正規の職員としてもちろん適切なことです。しかし、大学や研究機関での責任を果たせていないのではないかという疑念を抱かれる事態は避けなくてはなりません。そのようなことを避けるために適切なマネジメントが必要です。

この記事を書いた人

関川 懸介

株式会社uloqo代表取締役

1990年6月29日生まれ。京都府出身。
新卒でアドテクノロジーベンダーに就職。
その後、リクルートグループの人材斡旋部門において、キャリアアドバイザーとして従事。全社MVP計6回受賞、準MVP計2回受賞。2016年4月に、創業者の当時代表取締役と共に株式会社uloqoを設立。
人材紹介事業、メディア運営、HRsolution事業、uloqoに関わる全事業において、1人で立ち上げから収益化まで担う。

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