「稟議制度」とは、組織において自己の権限を越える事項を、稟議書を作成し、回覧や持ち回りなどをして上位者の決裁をもらう仕組みです。いわゆる「ボトムアップ型」の意思決定方式といわれています。
「差し戻し」があった場合
上位者から「差し戻し」があった場合、申請者は文書を編集し、再提出する必要があります。
「稟議制度」のメリット
「稟議制度」のメリットとして挙げられるのが、意思決定の際に会議を開いたり、スケジュールの調整をしなくて良いというところです。稟議書を回覧するだけで、企画内容などが関係者全員に伝わり、最終的に上位者の決裁をもらうことができます。
「決裁」の必要性
上位者から決裁を得ることが必要な理由としてあげられるのが、
(1)内部統制のため
(2)記録を書類上で残すため
(3)不正を防ぐため などです。
ただし、改善策も必要
「稟議制度」のデメリットとして挙げられるのが、多大な時間を要することと、責任の所在が曖昧になることです。よって、「稟議制度」には見直しや改善が必要だと言われています。例として、
(1)時間制限を設ける
(2)別軸で審議する仕組みを構築 などがあげられます。
廃止はできないのか?
「稟議制度」は、日本特有の制度となっており、上記でもあげられたデメリットから、廃止する企業もあります。しかし、別軸で、審議ができる仕組みを構築する必要があります。