「春闘」とは、日本において毎年2月頃に行われる、労働組合が使用者(経営者)に対してベースアップ等の賃金の引上げや労働時間の短縮などといった労働条件の改善を交渉する取り組み全体を総称した用語です。しかし厚生労働省の調査によると、2018年における労働組合の組織率は17%と過去最低を記録しており、そもそも労働組合が存在しないために春闘が行われない企業が増えています。
春闘の流れ
1.毎年1月に経団連が春闘の姿勢を示す「経労委報告」を公表します。
2.まずは自動車や電気機器、鉄鋼などの大手製造業が交渉し、その年の労働条件の方向性が固まります。
3.その後、鉄道や電力会社などの非製造業が交渉に入り、大手企業の春闘が終了します。
4.そして、中小企業では概ね3月中に労働条件の改善交渉が行われて、その年の春闘が終了します。
春闘の要求内容
バブル崩壊以降、春闘は賃上げ交渉というよりも「雇用維持」への交渉が中心でしたが、近年では、賃上げ交渉に内容がシフトしてきています。