面接官におすすめの質問とは?種類やNG例、コツまで紹介!

企業の採用担当の方の中には、面接官を担当するうえで、質問内容に困ってしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。
そんな方のために、今回の記事では

・面接質問の基本事項
・避けるべき質問とは
・質問のコツ

これらを紹介していきます。

監修者情報

監修者用
株式会社uloqo
関川 懸介
アドテクノロジーベンダー、リクルートグループを経て、2016年4月株式会社uloqoを創業。採用企画・採用広報・ダイレクトリクルーティング・組織開発・人事評価制度策定などを通じて、大手からスタートアップまで幅広く累計300社以上を支援。詳しいプロフィールはこちら

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面接質問の基本と重要性

面接は、企業が候補者の適性を評価し、組織にふさわしい人材を見極めるための重要なプロセスです。特に質問は、候補者のスキル、経験、価値観を引き出すための手段として機能します。適切な質問を通じて、面接官は候補者の強みや弱み、組織へのフィット感を正確に把握し、採用の意思決定を行います。

面接の目的

面接の目的は、候補者が組織の文化や価値観に適合し、職務に対する熱意と能力を持っているかを確認することにあります。単にスキルや経験を確認するだけでなく、候補者がチームの一員として貢献できるか、長期的に成功する可能性があるかどうかも見極める必要があります。

良い質問の効果

良い質問は、候補者の真の能力や価値観を明確に引き出すことができます。また、適切な質問を通じて候補者との信頼関係を築くことができ、面接の進行が円滑になるとともに、候補者の本音を引き出しやすくなります。これにより、より正確な判断が可能となり、結果的に組織にとって適切な人材を選定することができます。

質問内容の計画と準備

面接の成功には、質問内容の計画と準備が不可欠です。あらかじめ質問をリストアップし、その順序や意図を明確にしておくことで、面接の進行をスムーズに行うことができます。計画に基づいて面接を行うことで、面接の目的を達成しやすくなります。

■面接官トレーニングについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!
面接官トレーニングの目的や背景とは?実践方法や必須スキルまで徹底解説!

質問の種類とその役割

面接質問にはさまざまな種類があり、それぞれが異なる役割を持っています。質問の種類を理解し、適切に使い分けることで、候補者の適性や職務に対するフィット感をより正確に評価することができます。

オープンクエスチョンvsクローズドクエスチョン

オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンは、それぞれ異なる情報を引き出すために使われます。

  • オープンクエスチョン:自由に回答できる質問であり、候補者の思考プロセスや価値観、問題解決能力を探るのに効果的です。例えば、「あなたが直面した最も大きな挑戦は何ですか?」といった質問は、候補者が経験や感情を自由に語る機会を提供します。
  • クローズドクエスチョン:はい・いいえで答えられる質問や、具体的な事実を確認するための質問です。これにより、短時間で必要な情報を効率的に集めることができます。「この特定のスキルを持っていますか?」といった質問が典型的な例です。

面接では、オープンクエスチョンを中心にしつつ、必要に応じてクローズドクエスチョンを補完的に用いることが効果的です。

ストレス耐性を測る質問

ストレス耐性を測る質問は、候補者がプレッシャーのかかる状況でどのように対応するかを評価するために使用されます。これには、過去の困難な経験や、厳しい状況でどのように対処したかを問う質問が含まれます。
このような質問は、候補者のストレス管理能力や忍耐力を測ることができます。
ストレス耐性の高い候補者は、難しい状況でも冷静に対応できるため、特にプレッシャーがかかる職場環境や、短期間での高い成果が求められる職務において重要です。

文化適合度を確認する質問

文化に関する質問は、候補者が企業の価値観や働き方にどれだけ適応できるかを確認するためのものです。文化へのフィット度合が高い候補者は、組織内での適応がスムーズであり、長期的な成功の可能性が高まります。
この質問は、候補者がチームで協力し合う姿勢を持っているかどうかを判断する手がかりになります。
さらに、企業の特定の価値観やビジョンに共感するかどうかを探るための質問も有効です。ビジョンに共感した点を聞くことで、候補者が企業の目指す方向性に強く共鳴しているかを評価できます。

技術的スキルを確認する質問

技術的スキルを確認する質問は、候補者が職務に必要な専門知識や技術を持っているかを確認するために行います。これには、具体的な技術やツール、ソフトウェアの使用経験を問う質問が含まれます。
技術的スキルの確認は、特に専門職や技術職において重要であり、即戦力として活躍できるかどうかを判断するための基準となります。具体的なプロジェクトや成果を挙げさせることで、候補者のスキルレベルをより明確に把握することができます。

倫理観や価値観を探る質問

倫理観や価値観を探る質問は、候補者がどのような基準で判断し、行動するかを理解するために使用されます。これには、過去の職場での経験や、難しい倫理的ジレンマに直面した際の対応を問う質問が含まれます。
倫理観や価値観は、組織の文化や方針に大きく影響するため、このような質問を通じて、候補者が組織に適した人材かどうかを見極めることが重要です。特に、信頼性や正直さが求められる職務においては、このような質問を通じて候補者の人間性を深く理解することが求められます。

面接官が避けるべき質問とその理由

面接官として、法律や倫理に反する質問を避けることは、企業の信頼性を保つために不可欠です。

法的にNGな質問

面接において法的にNGとされる質問は、候補者の個人情報やプライバシーに関わるものが含まれます。
具体的には、

・年齢
・性別
・国籍
・宗教
・家族構成

これらに関する質問は、差別に繋がる可能性があり、法律で禁止されています。
これらの質問は、候補者のプライバシーを侵害し、差別的な判断基準として使用される可能性があるため、絶対に避けるべきと言えるでしょう。
法的に問題のある質問を行うことで、企業は法的責任を問われるリスクがあり、また、社会的信用を失うことにも繋がります。

リスクを招く質問

面接において無関係な質問を行うことは、面接の焦点を曖昧にし、時間の無駄につながる可能性があります。無関係な質問とは、職務や組織の文化に直接関係しない内容の質問を指します。
具体的には、

・趣味
・休日の過ごし方

といった質問が挙げられます。
これらの質問は、候補者のパーソナリティを知る手がかりになる場合もありますが、過度に使うと面接の本来の目的が達成されない可能性があります。
無関係な質問を避け、職務に関連する重要な情報を引き出すことに集中することが、効果的な面接を行う上で重要です。

面接中に質問を展開するコツ

面接中に効果的な質問を展開するためには、候補者の応答に基づいて柔軟に質問を進めることが求められます。また、質問のタイミングや順序を工夫することで、候補者の本音を引き出し、正確な評価を行うことができます。

候補者の応答に基づくフォローアップ質問

フォローアップ質問は、候補者の最初の回答に対して、さらに掘り下げた情報を求めるために使用されます。
具体的には、「その時にどのように対応しましたか?」や「その経験から何を学びましたか?」といった質問が挙げられます。
これらの質問を通じて、候補者の思考プロセスや行動の背景を深く理解することができます。
フォローアップ質問を適切に行うことで、候補者の真の意図や感情を引き出すことができ、より正確な評価が可能となります。また、候補者が具体的な事例を挙げて説明する際にも有効です。これにより、候補者の経験が実際にどのように役立つかを具体的に把握することができます。

質問のタイミングと順序の工夫

質問のタイミングや順序を工夫することで、面接の流れをスムーズに進めることができます。
まずはリラックスした質問で候補者の緊張をほぐし、その後に徐々に難易度の高い質問を行うと効果的です。これにより、候補者が自然体で回答できる環境を作り出すことが可能になります。
また、重要な質問は面接の後半に配置し、候補者が面接の流れに慣れてきた頃に行うと良いでしょう。これにより、候補者が自信を持って回答できるようになり、質の高い応答を引き出すことができます。

リアクションと表情の観察

候補者のリアクションや表情を観察することで、回答の信憑性や感情の動きを読み取ることができます。
特定の質問に対して表情が曇ったり、ためらいが見られる場合は、そのテーマについて深掘りする価値があります。
表情や態度は、言葉では表現されない本音や感情を示す重要な手がかりです。これを注意深く観察し、必要に応じてフォローアップ質問を行うことで、候補者の真意をより深く理解することができます。

■面接官が人材を見抜く質問例について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!
面接官が人材を見抜くやり方は?15の質問例やタブー、ポイントまとめ

質問を通じた信頼関係の構築

面接中に信頼関係を構築することは、候補者が本音を語りやすくなるため重要です。質問を通じて信頼関係を築くためには、候補者に対する敬意や配慮を示すことが大切です。加えて、候補者の意見や考え方に対して積極的に関心を示し、その上で更なる質問を行うことで、建設的な対話が生まれ、面接全体の質が向上します。

面接終了後の質問振り返りと評価

面接終了後に行う質問の振り返りと評価は、採用判断を行うための重要なステップです。質問と回答の内容を詳細に分析し、候補者の適性を客観的に評価することで、より適切な採用決定が可能になります。

質問と回答の評価基準

質問と回答の評価基準は、面接の目的に基づいて設定されます。
評価基準は、候補者ごとに一貫性を持たせることが重要です。これにより、複数の候補者を公平に比較し、最適な人材を選定することができます。評価基準を明確にすることで、面接官全員が同じ視点で候補者を評価することが可能となり、採用プロセスの透明性と公平性が向上します。

回答内容の分析と記録

面接終了後に、候補者の回答内容を詳細に分析し、記録を残すことは、今後の採用プロセスや候補者とのコミュニケーションに役立ちます。特に、具体的なエピソードや技術的な知識、価値観についての回答は、候補者の適性を判断する重要な要素となります。
回答内容を整理し、評価基準に基づいてスコアリングを行うことで、客観的な評価が可能となります。

振り返りとフィードバックの重要性

面接終了後には、面接官同士で振り返りを行い、面接の進行や質問内容についてフィードバックを交換することが重要です。これにより、今後の面接プロセスの改善点や成功要因を明確にすることができます。
フィードバックは、個々の面接官のスキル向上にも役立ちます。これにより、面接全体の質を向上させ、より正確な採用判断が可能になります。

まとめ

面接官が効果的な面接を行うためには、適切な質問の選定が重要です。この記事では、面接官におすすめの質問を種類ごとに紹介し、さらに避けるべきNG質問や質問のコツについても解説しています。質問の種類には、応募者の経験やスキルを深掘りする行動質問、会社の文化に合うかどうかを見極めるフィット質問、問題解決力や論理的思考を評価するケーススタディ質問などがあります。NG質問としては、差別やプライバシーに関わる質問が挙げられます。応募者がリラックスできる雰囲気を作り、オープンエンドな質問をすることがコツです。

この記事を参考に、質の高い面接を実施し、適切な人材を見極めるためのスキルを磨きましょう!

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