スカウトメールの返信率を上げるコツとは?低い理由や悪例も解説!

求人広告を出して応募を待つ「守り」の採用ではなく、企業側から気になる求職者に対してアプローチする「攻め」の採用手法である「スカウトメール」を上手く活用できていますか?

  • スカウトメール配信数は多いのに、なかなか返事がこない(開封率も悪い)
  • スカウトメールで求人や会社の魅力について上手く伝わっていないように感じる
  • 必要な情報は入れているので、これ以上どんな情報を追加してどこを改善すれば良いかわからない

など、行き詰っている担当者様も多いのではないでしょうか。

書き方やコツを掴めば、みるみる返信率は伸びていきます!ぜひ参考にしてみてください。

監修者情報

監修者用
株式会社uloqo
関川 懸介
アドテクノロジーベンダー、リクルートグループを経て、2016年4月株式会社uloqoを創業。採用企画・採用広報・ダイレクトリクルーティング・組織開発・人事評価制度策定などを通じて、大手からスタートアップまで幅広く累計300社以上を支援。詳しいプロフィールはこちら

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目次

スカウトメールの特性を知る

スカウトメールの返信率をあげ、採用成功に導くにはまずは特性を知ることが大切です。スカウトメールは担当者の負担も大きく、成果がすぐにでるものではありません。

上手に活用し、最大限の成果をあげるためには、スカウトメールの採用手法について知ることから始めましょう。

また、この「特性」には平均返信率が挙げられます。
今回はこの点を少しご紹介します。

スカウトメールの平均返信率を知る

利用するダイレクトリクルーティングサービスには、職種や業界の得意不得意があります。またスカウトする対象配信するレイヤーによっても返信率は異なりますが、一般的に返信率は2〜8%で、返信率が高いことで知られているWantedllyでは20%ほどの返信率が平均であるとされています。

求人媒体ごとのスカウトメール返信率

平均返信率と比較し、自社求人の平均率が上回っているのか下回っているのかを把握しておきましょう。

返信率を分解すると?スカウトメール関連指標

スカウトメール返信率計算

スカウトメールの返信率を高めるためには、メールにおける全体の成果を細分化して分析することが重要です。返信率の向上は、さまざまな要因が組み合わさった結果であるため、各段階での指標を追い、ボトルネックを特定して改善する必要があります。

以下では、スカウトメールに関連する3つの主要指標について解説します。単に返信率を「高い」「低い」と評価するのではなく、その背景にある要素を深く理解することで、具体的な改善の糸口を見出せます。

スカウトメールの成果を左右する主要な指標は、大きく3つに分けられます。最初は「開封率」、次に「開封後求人閲覧率」、そして最後に「求人閲覧後返信率」です。これらの指標は、メール送信から候補者との接触までの重要なポイントを示しています。

開封率

スカウトメールにおける最初の関門は、メールを開封してもらうことです。どれだけ優れたコンテンツを用意しても、開封されなければ意味がありません。開封率は、ターゲットがメールに興味を持ち、クリックする割合を表す重要な指標なのです。

開封率に影響を与える要素は主に3つあります。まず件名の工夫が欠かせません。候補者の関心を引く簡潔で魅力的な文言を選ぶことで、開封の可能性を高めることができます。送信元情報も信頼性に直結するポイントです。企業名や担当者名を明確に示すことで、候補者に安心感を与えられます。送信タイミングも重要な要素で、業界や対象者によって最適なタイミングは異なります。

開封後求人閲覧率

メールを開封した次のステップは、求人情報への興味を引き出すことです。この段階で重要になるのが、メール本文の魅力と読みやすさです。

候補者の関心を引くためには、冒頭部分の質が鍵を握ります。キャリアや専門性に寄り添った内容で共感を呼び起こし、読み進めたいと思わせる文章構成が求められます。情報の整理と可読性も重要で、段落分けや文章の流れに注意を払うことで、候補者の興味を維持できます。求人情報へのリンク配置も慎重に検討し、スムーズな誘導を心がけることが大切です。

求人閲覧後返信率

最終的な目標は、候補者から返信を得ることです。返信率を高めるためには、明確で負担の少ない行動喚起が不可欠となります。
効果的なアプローチは、具体的で簡潔な行動を促すメッセージです。「詳細について簡単にお話を伺えませんか」といった、ハードルの低い呼びかけが奏功します。返信の手間を最小限に抑え、候補者が気軽に応答できる環境を整えることが重要です。

また、初回メールで全てを期待するのではなく、適切なフォローアップ戦略も返信率向上の鍵となります。連絡を続けることで、候補者との良好な関係構築につながる可能性が高まります。

スカウトメールの返信率を決める要因とは

スカウトメールの返信率を決める要因としては、

  • 使用するダイレクトリクルーティングサービス
  • 自社の認知度
  • メール文

の3つが挙げられます。これらは上から順に重要度が高い要因となっています。利用するダイレクトリクルーティングサービスによっても認知される機会が変わってきます。また自社の元々の認知度も返信率を左右する大きな要因となります。

ダイレクトリクルーティングサービスをいくつかご紹介しますので、特徴を捉えたスカウトメールの使い分けができているか、比較しながら確認してみましょう。

  • AMBI
  • Bizreach
  • Green

AMBI

優秀な若手ハイキャリア人材の登録者が多い媒体と言われているAMBIですが、20〜30代前半の若手ハイキャリア層の人材に特化しているため、例えば部長クラスやCXOクラスなどハイレイヤーを採用したい場合、求める人物像とのマッチ度も低くなり、返信率にも大きく影響します。

Bizreach

求職者は登録の際に審査があり、有料プランなども完備されていることから、転職意欲が高く即戦力人材に出会えることが特徴であるBizreach

経営幹部・管理職・専門職など、リーダー・次世代リーダーが多く登録していると言われているため、例えばメンバークラスや、少し年収の低めな求人を紹介してもなかなか返信に繋がらないでしょう。

Green

Greenは登録者の約60%がITエンジニアやデザイナーなどの経験者と言われています。もちろんビジネスサイドの登録者も一定いますので、IT人材と併せて幅広い職種経験者に出会えますが、IT人材の印象が強い分、まったく別の業界・業種であれば認知度に大きくかかわり、返信率にも影響がでることでしょう。

返信率の低いスカウトメールの悪例

スカウトメールの悪例をご紹介します。改善ポイントにもつながるため必見です。

件名:システムエンジニア募集中!グループ全体のSAPシステム導入の一大プロジェクト
本文:
はじめまして。株式会社○○採用担当です。

弊社は、大手■■グループの子会社のIT企業です。従業員は約20名程度と小さな会社ですが、若い社員が多くアットホームな雰囲気となっています。

グループ全体の会計システムを入れ替え、SAPシステムを導入することとなり、そのプロジェクトメンバーを正社員として募集します。グループn社以上の会計システムをERPパッケージソフト(SAP)に移行する一大プロジェクトです。システム全体の更新は、約15年ぶりとなり、今後関わることのできない規模の貴重な経験となります。
当社では、現在2名の先輩社員がいますが、2名とも前職は全く別の業界なので未経験でもチャレンジできます!

もし、興味を持たれた方は下記のURLより、求人原稿をご覧ください!
お会いできることを楽しみにしています!

求人原稿
▶【システムエンジニア】グループ全体のSAPシステム導入の一大プロジェクト

明らかに一斉配信されたと分かるような件名と本文です。全体的に手抜き感が出てしまっています。
また、訴求したい魅力が不透明であるため、転職するメリットが伝わらず、働くイメージを掴めません。
さらに、冒頭から会社情報や募集内容を長々と書いているため、応募者が最後まで読もうとは思えない内容になってしまっています。

ターゲットの存在が抜け落ちてしまっている」というのが悪いスカウトメールの特徴です。メッセージの先には必ず相手がいることを忘れず、しっかりと相手を意識して文面を作成することが大切です。

返信が来ないスカウトメールの7つの理由

返信が来ないスカウトメールの理由を7つ紹介します。

  • スカウト候補者に転職意欲がない
  • スカウトメールのタイトルに魅力を感じない
  • スカウトメールの本文からテンプレ感が伝わる
  • 返信ハードルが高い
  • 専門用語などのわかりにくいワードが含まれている
  • 会社本位のワードが含まれている
  • スカウト文章が長すぎる

スカウト候補者に就職意欲がない

そもそもスカウトを送った候補者がすでにそのサービスを使用していない可能性があります。
新卒や中途採用でも、就職活動の進捗が進むに連れて、使用するサービスも変わっていくため、送る前に候補者のアクティビティーを確認することが必要です。多くのサービスでは最終ログイン日などの更新から確認できます。

スカウトメールのタイトルに魅力を感じない

ダイレクトリクルーティングサービスのユーザーはほとんどの場合1回はスカウトメールを受け取ったことがあるという人が多いことが考えられます。

そのため、他社と変わらないスカウトメールを送ったところで、ユーザーは魅力を感じませんし、そのメールを読もうとも思いません。ユーザーに少しでも興味を惹きつけ、まずは開封してもらうためにはスカウトタイトルから他社との差別化を図る必要があります。

スカウトメールの本文からテンプレ感が伝わる

求職者は毎日何通ものスカウトメールを受け取っています。
そのため、誰にでも言えるような内容や登録している自身のレジュメをコピペしたようなスカウトメールと、スカウト配信者の言葉で記載してくれたスカウトメールはすぐ見分けがつくものです。

いかに、その人のためだけに書いたスカウトメールなのかを感じてもらえるかが大事です。

返信のハードルが高い

ユーザーにとって送られてきたメールがいきなり、採用過程についてなどのガチガチなビジネスメールは返信のハードルを上げている可能性があります。
最初は「お話だけでも」「情報交換だけでも」「転職をお考えでなくても」というようなカジュアルな入り方をする方がユーザーにとっては効果的です。

専門用語などのわかりにくいワードが含まれている

自社で使い慣れている用語でも、職種や業界経験者であってもわかりにくいものもございます。理解しにくい単語の使用は避け、伝わる・伝えるを意識した文章にしましょう。

会社本位のワードが含まれている

会社都合のワードが盛り込まれていると、逆に不信感や不安感に繋がってしまう恐れがあります。
例えば、

  • 急募
  • 残り1枠
  • 優秀層限定
  • 学歴不問

など。

スカウト文章が長すぎる

文章が長すぎると、最後まで読んでもらえず、本当に伝えたいことが伝わらず返信獲得は難しくなります。
求人票や会社HPを見れば分かる内容であれば、割愛しても良いでしょう。
また媒体によっては、モバイルユーザーの割合が多い場合もあり、モバイルユーザーにあった文字数に納めることも必要です。

スカウトメールの返信率をあげるポイント

改善方法を踏まえ、さらに返信率をあげていくためのポイントをご紹介していきます。

  • 目に留まるスカウトタイトルを作る
  • 送信する曜日、時間帯を意識する
  • ターゲット像を明確にする
  • 会社のwebサイトを整備する

目に留まるスカウトタイトルを作る

返信を得るためには、まずスカウトメールを開封してもらわなければ始まりません。開封する前に見えているのはスカウトメールのタイトルです。このタイトルが他企業と似たり寄ったりになっていたり、わかりにくいものは開封率を下げ、返信率に大きく影響します。

そのためには、スカウトタイトルはこだわる必要があります!

例えば、
成長率〇%/年間休日〇日/離職率〇%
➡求職者がわかりやすい数字を入れる
【ポジション名】〇〇業務をお任せします
➡何の求人のスカウトか一目でわかるようにする
〇〇と会っていただけませんか?
➡例えば代表や、各ポジションの責任者名をお借りして特別感を演出する

など、伝えたい情報がわかりやすくかつ正確に伝わるようなタイトルにしましょう。

送信する曜日、時間帯を意識する

送信する時間帯、日にちによってユーザーが受ける印象というのは大幅に変化していきます。例えば、土日の朝早く、または夜遅くからスカウトメールがきた場合、ユーザーは送ってきた会社はとんだブラック企業ではないかと疑問に思ったりします。

また土日におくるスカウトメールは返信率が低下するという相関関係もみられています。これらの理由からスカウトメールを送る際には平日の8時〜18時の時間帯が好ましいでしょう。

特に、通勤時間の朝8〜9時や退勤時間の17時〜18時に送信すると返信率がアップするといわれています。
スカウト媒体によっては、スカウト予約ができるものもございます。無理に時間をあわせて送ることなく、媒体機能をフル活用していきましょう!

ターゲット像を明確にする

ターゲット像を細かく絞ることで、曖昧であった時よりもスカウト候補者が絞りやすくなります。こちらが求めるターゲット像だけでなく、求職者が求めるものと一致しているかどうかまで設定するとより確度の高い返信を得ることができます。

例えば、希望する勤務地や年収、会社規模そして働き方はもちろん、今後やっていきたいことや身に着けたいスキルなどです。希望している条件とまったく違う条件の求人を送っても見向きもされないでしょう。

会社のwebサイトを整備する

スカウトメールなのになぜ自社のwebメディアについて注力する必要があるのかと疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。

その理由は会社の魅力を1番伝えられる場所が自社メディアであり、スカウトメールを確認したユーザーは自社メディアに目を通すことでより詳細な情報を得ようとするからです。そのため、更新はできるだけ多く、デザインなどにもこだわり自社メディアを整備していく必要があります。

スカウト配信者の詳細なプロフィールページやインタビューページを用意しておくのも良いでしょう。

返信率をあげるスカウトメールの書き方

スカウトメールを送る上で最も重要なのはメールの内容です。
また多くの企業の中から自社を選んでもらうためには、他の会社にはない自分たちの強みを理解してもらう必要があります。

ここでは、そんなユーザーへのメール内容のポイントを解説していきます。

  • 候補者の経験に対する興味を伝える
  • ユーザーの興味について触れる
  • 会社のビジョンを伝える
  • 会社紹介は簡潔に

候補者の経験に対する興味を伝える

他社と変わりのないスカウトメールではやはりユーザーが持つ関心は非常に低いです。そのような事態を避けるためには、こちら側からユーザーに興味を示していることを伝える必要があります。ポイントとしては、ユーザーのプロフィールを実際に閲覧し、魅力に感じた部分を具体的に伝えてあげることが重要です。

様々な経験〜や、幅広い経験〜など、誰にでもいえるようなまとめ方をするとテンプレ感がでてしまうので注意しましょう。

ユーザーの興味について触れる

ユーザーに興味を示すと同時にユーザーの興味について把握した上で、そのような興味あることが自社なら達成できるなどといった、相手にとって興味深いものであるようにする必要もあります。

今後やっていきたいことや、身に着けたいスキルやこういう環境で成長したいなどの希望を読み取り、叶えられることを示しましょう。

会社のビジョンを伝える

会社の目標なども相手に伝えることは、返信率をあげる要因の1つだと言えます。会社の業績、事業内容、これからの目標、それらを成し遂げるために今必要なもの(人)をできる限り伝えましょう。このような文を送るだけで、ユーザーは自分を必要としてくれていると必ず認識してくれます。

会社紹介は簡潔に

メールはあまり長すぎると、いくら件名が良くても実際に目にしてくれる可能性が減ってしまうため、特に本文は簡潔に書くことを心がけましょう。長々と書いてしまうと、ユーザの記憶には残りにくくなってしまうため、自分たちの強みや目標などを簡潔に書きましょう。

スカウトメールの書き方は、以下の記事で詳細に解説しています。
【例文解説】 スカウトメール書き方ガイド 効果を上げるコツを紹介!

即日効果を出したいならスカウト代行サービス

スカウト代行サービスとは、ダイレクトリクルーティング(企業が求職者に直接アプローチする採用手法)を代行で行うサービスのことです。

自社の求める人材にアプローチし、スカウトメールの作成やターゲットを絞った送信などの業務を代行します。また競合分析や市場動向を加味した競争力を保ち採用成功へと導いてくれます。

スカウト代行会社はスカウトメールのテキスト作成や運用に関して豊富なノウハウを持っています。そのため、社内リソースを抑えつつ採用を円滑に進めることが可能です。

おすすめの代行会社はもちろん、代行サービスの選び方や費用についても詳しく記載しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
【2024】スカウト代行サービスおすすめ21選|料金・相場・選定方法まで徹底解説

よくある質問(FAQ)

Q1. スカウトメールの適切な送信数はどのくらいですか?

1日20〜30通程度が目安です。量より質を重視し、候補者のプロフィールをしっかり確認した上で、マッチする方へ絞って送ることをお勧めします。大量送信は返信率の低下につながります。

Q2. スカウトメールの文字数の最適な長さは?

スマートフォンでの閲覧を考慮すると、300〜500文字程度が最適です。重要な情報は必ず含めつつ、簡潔に伝えることを心がけましょう。

Q3. スカウトメールの配信に最適な時間帯はいつですか?

平日の以下の時間帯が効果的です:
・朝8時〜9時(通勤時間帯)
・17時〜18時(退勤時間帯)
土日祝日の配信は、返信率が下がる傾向にあるためお勧めしません。

Q4. 返信がない場合、リマインドメールは送るべきですか?

初回から1週間程度空けて、1回までのリマインドは効果的です。ただし、それ以上の追求は逆効果になる可能性が高いため避けましょう。

Q5. スカウトメールの効果測定はどのように行うべきですか?

主に以下の指標で測定します:
・開封率:タイトルの効果
・返信率:メール本文の効果
・面談設定率:候補者とのマッチング精度

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、ダイレクトリクルーティングにおける返信率の高め方を様々な観点でご説明していきました。
これらの情報が少しでも採用担当者の皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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