近年深刻化する人手不足によって、昔のような簡単に人材が会社に入ってくるような状況は難しいものになりました。
以下のような状況で、
- 求める人材が採用できない
- 採用を成功させる方法がわからない
- 採用戦略ついて知りたい
など、さまざまな悩みを抱えている企業様も多いのではないでしょうか。
本記事では、採用戦略を立てる「メリット」「必要なフロー」「策定に当たる注意点」などを、事例とともに徹底的に解説します。
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このような課題を抱えていませんか?
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・面接や書類選考で、改善や採用広報等に手が回らない
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採用戦略とは?
採用戦略とは企業が求める人材を獲得するために立てる作戦のことです。 企業を成長させていくためには、優秀な人材の確保が必要不可欠です。 採用戦略は単なる個別の採用活動だけでなく、組織全体の長期的な成功を導くものです。
しかし、労働人口不足や売り手市場と言われる昨今の日本ではただ募集をしていては自社が求める人材は獲得できません。具体的には「どんな人材を何人、いつまでに欲しいのか」といった項目を決定していくことが必要不可欠です。
つまり、事業計画や中期経営計画をもとに、採用の軸を社内で決定することで、会社成長を狙うことができます。
採用戦略を立てるべき6つのメリット
採用戦略を立てることで得られるメリットは大きく分けて以下の6つです。
- 時間とリソースの削減ができ、生産性が上がる
- 組織として採用における目線を合わせられる
- 応募がこない状況を防ぐことができる
- 選考プロセスの改善・向上が期待できる
- 入社後のミスマッチを防ぐことができる
- 内定辞退を防ぐことができる
それぞれについて詳しく解説します。
時間とリソースの削減ができ、生産性が上がる
人事領域の業務は多岐にわたります。その中でも効率的かつ生産性高く採用活動を行うためにも採用戦略は必要です。具体的には以下のようなことが考えられます。
- 予算内で最適な結果を得る手段が明確になり、コストを適切に管理できる
- 組織のニーズに合わせた適切な人員を採用できることで、生産性を最大化できる
組織として採用における目線を合わせられる
採用戦略を立てることで、組織として同じゴールに向かって行動でき、協力関係を築くことができます。現場とも目線を合わせることができ、採用活動に必要な情報や現場課題を共有できます。
応募が来ない状況を防ぐことができる
応募者の中から会社に適している人物を選ぶ以前に応募者が来ないという状況を防ぐことが重要です。
具体的に応募者が来ない状況を防ぐには、以下のことを意識しましょう。
- 戦略に基づき適切な求人広告戦略や効果的な採用チャネルを活用することで応募を促進する
- ターゲットを明確化することで求職者に組織の強みや特徴を魅力的に伝える
選考プロセスの改善・向上が期待できる
採用戦略は選考プロセスの効率化や改善にもつながります。スムーズで透明性のあるプロセスは、求職者の応募意欲を高めることができます。
入社後のミスマッチを防ぐことができる
初めは優秀に思えた人材も、入社後には期待以上の能力は持っていなかったなど、食い違いが起こる企業は多々あります。または、採用された人が入社後に違和感を感じ、退職してしまうケースも中にはあります。
採用にもそれなりのコストが発生しているため、無駄にしないためにも採用戦略は大きな意義を持ちます。
内定辞退を防ぐことができる
求職者が応募してくれても、他の企業の労働環境がより魅力的な場合は、違う企業に流れてしまう可能性があります。それを防ぐためにも、より自社を魅力的に見せる採用戦略は必要不可欠なものとなります。
内定辞退を防止する7つの施策とは?現状や要因、対処方法まで解説!
実際にどう立てるの?採用戦略立案の具体的な6ステップ
では実際に採用戦略を作るというときはどこから着手すれば良いでしょうか。ここではそんな悩みを解決するべく、採用戦略の手順をご紹介していきます。
ステップは以下の通りです。
1.採用戦略を立案するための人員を確保する
採用のような重要な取り組みでは人事部に任せっきりにするのではなく、現場や経営陣を巻き込んだ専用チームを作っていく必要があります。様々な立場の方達からの意見をすり合わせることで会社全体の総意や方向性を作っていくことができます。
2.採用に関する現状分析を行い、数値を可視化する
組織が直面している課題や目標、そして採用が必要なポジションのスキルセットを把握、そもそもフローは適切なのかなど、細かく現状分析を行いましょう。ステップを詳しくご説明します。
●面談から入社までのフローを可視化する
企業により選考フローはまちまちです。組織のニーズや採用緊急度などに応じてフローを調整・見直すことも必要となります。まずは現状の選考フローを洗い出しましょう。
●フローごとの数値を可視化する
フローごとの進捗を確認しましょう。目標値の設定がなされていれば、目標値に対しての進捗率や、見送り率など、どのステータスに課題があるのかを把握します。
●現在利用している採用チャネルとその特性を可視化する
各採用チャネルの流入実績・採用実績、また特性を可視化しましょう。
チャネルによって募集ポジションや欲しいレイヤーの採用において得意不得意があります。現在の採用課題解決にもっとも有効なチャネルを洗い出すために、特性を洗い出します。
3.改めて採用ターゲット・ペルソナを明確にする
現在の採用状況や、現場状況により対象となるターゲットは変わっていくものでしょう。
本当に必要なスキルはなにか、どのような経験をしてきた人が欲しいのか改めて考えなおした上で、採用戦略を立てることが重要です。
採用ペルソナとは?作り方や注意点、活用事例も紹介!
4.訴求・スカウト・面談・内定などのコミュニケーションが最適かを見直す
選考フロー毎の数値やターゲットを可視化できたら、求職者とのコミュニケーションが最適かを見直します。
●数値改善が見込める箇所のコミュニケーションの変更点を明確化する
- 書類選考のスピードや案内は適切なのか
- 求職者の志向に合わせたご案内ができているのか
- 面談や面接の終話でしっかり自社の魅力を伝えられているのか
など確認すべきポイントは多岐にわたります。
自社の課題・リソースに合わせたコミュニケーションの見直しが重要となります。
5.求人採用媒体を作成する
作成した計画通りに人材を確保するために適切な求人媒体を決定していきます。
媒体の種類としてはWeb広告、求人誌、ホームページなどのメディアによるものが多いです。また求人プラットフォームでの掲載を考えている企業様は、プラットフォームごとの特徴を把握しておくことで、自社が求めている人材が多いところはどこなのかという予測も立てられ、選考もスムーズに進められます。
採用求人サイトに必要なSEO対策は?集客に効果的なSEO対策を徹底解説します!
6.採用計画・目標を作成する
会社全体の人材採用においての総意と方向性が決まったら、次に決めるのは採用計画と目標です。この時に決めることは採用目標人数、採用選考の流れなどです。
最後に社内に採用戦略の内容をシェアしましょう。人材採用は全社全体にとって重要な業務です。そのため、決まった採用戦略は社員全員と共有して理解しておくことが重要です。また、採用戦略は立てて終わりではありません。期日を決めてしっかりと効果検証をし、採用担当だけでなく現場も巻き込み、成果の評価と改善点を話し合いましょう。
振り返り、また再度戦略を立て直す際にはステップの1から順に確認しましょう!
採用戦略を立てる際の注意点(現状分析・ペルソナ)
採用戦略を立てる際に意識すべきことは具体的にどのようなことでしょうか。主に考えられるのは以下の3点です。
- 市場、競合、自社についての現状を分析する
- 成功する採用を作るための条件を見つける
- 勝利条件にあったペルソナを設定する
市場、競合、自社についての現状を分析(3C、SWOT)する
どのような採用市場で、どんな競合と戦い、自社はそれに対してどのような状況に立っているのかを調べる必要があります。この時の分析方法として有効なのが「3C分析」と「SWOT分析」と言われるものです。これらについて下記で詳しく説明していきます。
3C分析
3C分析はCustomer(顧客)、Competitor(競合)、Company(ここでは自社のこと)について分析することを言います。採用においての市場は有効人材倍率、競合は同じ業種の他社の採用状況、そして対抗するために自社が持っているものなどを分析していきます。
3c分析とは?採用成功に効果的な活用方法を徹底解説します!
SWOT分析
SWOT分析は Strength(強み)、Weekness(弱み)、Oppourtunity(市場機会)、Threat(懸念)のことを指します。SWOT分析は内部、外部両方をバランスよく分析する方法ですが、SWOT分析は徹底的に自社内部について分析していきます。
成功する採用を作るための条件を見つける
上記で説明したいずれかの分析方法によって、自社と外部の現状を把握したら、次に自社が採用を成功させるための必須条件を見つけていく必要があります。これらの条件が決まった後に、ペルソナ(ここでは求める人材像)や選考施策を考案していきます。このように勝利条件を決めておくことで、無駄な過程を排除することでコスト削減などにも繋がります。またこの勝利条件は採用候補者に自社の強みをアピールできるチャンスにもつながるため、見つけることが非常に重要になっていきます。
勝利条件にあったペルソナを設定する
ペルソナの決定段階では経験値、人材要件、スキルの所持、採用ニーズや上記で述べた自社の勝利条件にマッチしているかを確認します。ペルソナの設定によって自社が行うべき施策なども把握できるようになります。
重要!採用戦略決定後に行うべき4つのこと
採用戦略決定後に行うべき4つのことをまとめました。
採用手法を決める
採用戦略の内容が決まったら、採用手法を決めていきます。採用手法は人材の応募数に大きく影響します。上記で説明したペルソナの設定後に、それを基にしてどの媒体を使用するかを決定することがおすすめです。
募集活動を行う
採用手法が決定したのち、募集要項の掲載やスカウトなどの募集活動を始めていきましょう。募集要項には必須条件と歓迎条件を載せ、短い文章でも企業の魅力が伝わるように工夫しましょう。
選考を行う
応募が来たのちに選考となりますが、応募者の意欲やこちらからスカウトなどをした場合は「カジュアル面談」などのラフな状態での面接を行う必要があります。
また面接では上記で述べた必須条件や歓迎条件の詳細を説明することで、応募者と会社のミスマッチを防ぐことができます。
内定・入社フォローを行う
選考中・または内定後のミスマッチを防ぐためにも入社フォローは非常に重要になっていきます。候補者が必要としている情報はしっかりと伝え、ありのままの会社の姿を見せることができます。また応募者の悩みなどに寄り添うことで応募者に好感度を与えることができます。
また採用活動は採用を先行して終わるのではなく、その後の人材育成も含まれています。ここでも離職率をあげないための採用者のアフタフォローが重要となっていきます。
内定辞退を防止する7つの施策とは?現状や要因、対処方法まで解説!
採用戦略が決まったら?採用を促進するための6つの方法
採用戦略が決まったら、戦略にのっとって必要なサービスを検討しましょう。
採用サイトを制作
企業が新しい従業員を募集するために使用する採用専用のウェブサイトです。
自社の雇用条件、仕事の内容、企業文化、福利厚生などを掲載し、求職者により詳細な社内の情報提供をすることができます。これにより、求職者は企業についてより詳しく知り、興味を持った場合に応募することができます。
また、採用サイトは企業のブランディングにおいても重要な役割を果たしています。良い採用サイトは、求職者に対して魅力的で分かりやすい情報を提供し、企業の特徴や強みを伝えることで優秀な人材を引き寄せるのに役立ちます。
採用サイト制作におすすめの企業15選!費用や実績を徹底比較します。
採用管理システム(ATS)の導入
採用管理システム(ATS)とはApplicant Tracking Systemの略です。求人募集における応募者の面談日程、採用活動の進捗度合いなどの情報を管理して、採用活動をより効率的に分析するためのツールです。
採用担当者の負担軽減にも繋がり、候補者の情報を貯蓄できるため、振り返りや分析にも使用でき、採用者の質を向上させることも可能です。
【2023】採用管理システム(ATS)比較30選|機能・選び方・メリットなどをご紹介
採用代行(RPO)の導入
採用代行とは、採用に関する業務を外部の企業が代行して行うサービスのことで、「RPO(Recruitment Process Outsourcing)」とも呼ばれます。
採用手法が多様化する中、採用活動を効果的に行うには多くの人手・スキル・労力が必要になるため、採用代行を利用することで採用業務の質を格段に上げることができます。
採用戦略が決まってもリソースがなければ実行できない、ノウハウがなく新しいことを始められないなど、様々な課題を抱えているご担当者様も多いのではないでしょうか。
採用代行(RPO)とは? サービス15社・選ぶポイント 業務範囲を解説
スカウト代行
スカウト代行サービスとは、ダイレクトリクルーティング(企業が求職者に直接アプローチする採用手法)を代行で行うサービスのことです。
自社の求める人材にアプローチし、スカウトメールの作成やターゲットを絞った送信などの業務を代行します。また、競合分析や市場動向を加味し、競争力をあげて採用成功へと導いてくれます。
スカウトが有効であるとわかりつつリソースが割けない場合や、採用難易度が高くて採用になかなか繋がらないので、スカウトに注力したいなど、企業課題が明確になった今、ぜひ検討したいサービスの1つだと思います。
【最新版】スカウト代行サービスおすすめ22選|料金・相場・選定方法まで徹底解説
面接代行
面接代行(アウトソーシング)とは、企業の採用活動の中の、面接業務を代行するサービスです。一般的には採用代行サービスの業務内容に含まれています。
面接代行は面接を実施するだけではなく、面接における評価基準の設定をクライアントとすり合わせながら構築したり、面接前の面談の実施など、面接につなげるための対策も並行して実施することが可能です!
【保存版】面接代行サービス21選!業務内容やメリット・デメリット、選定ポイントを徹底解説!
インターンシップ企画代行
インターンシップ企画の代行(アウトソーシング)サービスとは、インターンシップを実施するにあたって付随する業務を代行してもらえるサービスです。
新卒採用の早期化が進み、学生にとってもインターンシップに参加することのが当たり前になった昨今、良い学生を採用するためには欠かせない採用活動の一つとなりました。
その分、人事の負担は大きいものです。その一部を代行してもらえるサービスをぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
インターンシップ企画・代行(アウトソーシング)サービスまとめ!
採用の成功事例3選
最後に、採用の成功事例を3社ご紹介します。採用に成功している企業は、適切な採用戦略のもと自社の強みを上手く活用できています。自社のリソースなども踏まえ、ぜひ参考にしてください。
株式会社エイチーム
売上高 :27,552百万円
従業員数:872名
株式会社エイチームは、2017年卒から2019年卒にかけて内定承諾率を50%から80%に向上させることに成功しました。その具体的な取り組みとして、全ての説明会をオンライン化し、3ヶ月以内に内定を出すことを徹底しています。
説明会をオンライン化することで、求職者に伝える情報量が増加し、選考への移行率が向上しました。また、内定を早期に出すことで内定承諾率を30%も向上させることができています。
株式会社ユーザーベース
引用元:https://www.uzabase.com/jp/
売上高 :16,060百万円
従業員数:1055名
株式会社ユーザーベースは、SPEEDAやNewsPicksなどのサービスを提供する企業で、求職者に入社後のイメージをうまく伝えられないことが課題となっていました。この課題を解決するためにスカウトメールの返信率をKPIとして設定し、その改善に取り組みました。
具体的には、スカウトメールにポジションに関する記事コンテンツのURLを添付することで、返信率を大幅に向上させることに成功しました。
株式会社ツクルバ
売上高 :1,624百万円
従業員数:256名
株式会社ツクルバは「『場の発明』を通じて欲しい未来をつくる」というミッションのもと、中古・リノベーション住宅の流通プラットフォームを提供しています。ダイレクトリクルーティングの採用チャネルにおいて、面談参加者数をKPIとして設定することで、採用の確度を高めています。
スカウト送信数をKPIとするのではなく、実際の面談参加者数を重視することで、単にスカウトを送信することが目的化しないようにしています。一人ひとりに熱意のこもったメッセージを送信したことが、採用を成功に導いた大きな要因となっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は採用戦略についての手順ポイントなどを徹底的に解説していきました。これらの情報が採用担当の方、または会社全体のお役に少しでも立てたら幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。
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プロフェッショナルリクルーターによるRPOサービスです。
①月額20万円~からご予算と課題に応じてカスタマイズ型でサービス提供が可能。支援後は追加費用の発生一切なし。
②累計50社取引クライアント様の契約継続率は驚異の90%超。
③あらゆる採用媒体活用実績を活かしたプランニング、実行により、採用目標達成率は87%超。
④上流工程の企画から、下流工程の実業務まで一気通貫で支援。もちろん採用広報もベーシックプランから提供可能です。
⑤独自の業界リサーチで、業界専門用語や市場におけるクライアントのポジションについて、徹底的にインプットを行います。
⑥エンジニア・データサイエンティスト・デジタルマーケター等、専門職種についてはテクノロジー領域専門のコンサルタントが担当します。