こんにちは。digireka!HR編集部です。賞与(ボーナス)査定は、従業員の勤務態度を正確に評価し、モチベーションを高めるうえで極めて重要なプロセスです。
今回は賞与(ボーナス)査定について、評価基準や査定方法、査定の上での注意点を詳しく解説していきます。
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賞与(ボーナス)の査定時期
一般的な日本企業は、1年のうち夏と冬の2回賞与(ボーナス)を支給します。賞与(ボーナス)支給には査定期間があり、その期間の社員の働きに応じて支給額が決定されます。
一般的な査定期間は3か月ほどで、例えば7月と12月に支給があるなら査定期間は4月~9月、10月~3月です。
4月~9月に査定→評価をまとめ支給額を計算→12月に支給。
企業規模によって査定期間が変わったり、試用期間に賞与の査定がないこともあります。
賞与(ボーナス)の平均支給額
賞与(ボーナス)の平均支給額は業種や事業規模によって大きく異なります。以下の表は、大阪シティ信用金庫が発表した2021年夏の賞与平均支給額です。
業種別 | 製造業 | 283,540円 |
卸売業 | 280,847円 | |
小売業 | 272,222円 | |
建設業 | 292,547円 | |
運輸業 | 283,548円 | |
サービス業 | 273,676円 | |
規模別 | 20人未満 | 270,106円 |
20~49人 | 281,445円 | |
50人以上 | 295,588円 | |
全体 | 282,714円 |
大阪シティ信用金庫.中小企業の夏季ボーナス支給予定 .(入手:2021-7-5)
賞与(ボーナス)査定における3つの評価基準
賞与の査定基準では、「業績」「能力」「行動」の3の評価基準が重要になります。
・業績評価
業績評価では、査定期間における社員の目的達成度を評価します。数値化された目標達成率だけでなく、目標設定の妥当性や企業業績への貢献度、目標達成に向けた周囲との協力姿勢なども評価に加味されます。
・能力評価
能力評価では、社員個人が持つスキルや資格を評価します。査定期間中に、企業が推奨する資格を取得したり外部セミナーに参加、または重要なポジションを担った場合は評価の対象となります。
・行動評価
行動評価では、日々の勤務態度や出勤率、他社員とのコミュニケーション等を評価します。業績評価や能力評価では評価しきれない、かつ企業が重視するポイントが含まれるため企業によって評価の項目が異なります。
賞与(ボーナス)の査定方法
賞与(ボーナス)額は主に基本給をベースに決定し、「基本給×◯ヵ月×評価係数」という計算式が用いられます。以下では評価係数の算出方法の一例をご紹介します。
①業績・能力・行動を5段階で評価
会社での貢献度に応じて評価を5段階に分け、業績・能力・行動それぞれにおいて従業員の働きを評価します。
5 | 期待以上に業績に貢献した |
4 | 期待を大いに満たし業績に貢献した |
3 | 期待通りに貢献した |
2 | 期待を下回った |
1 | 期待を大きく下回った |
②総合評価からランクを割り当てる
上記の5段階評価の総合点に応じてランクを割り当て、ランクに応じた評価係数を算出します。
総合点 | 評価ランク | 評価係数 |
15点~ | S | 1.5 |
11~14点 | A | 1.3 |
7~10点 | B | 1.1 |
4~6点 | C | 0.9 |
~3点 | D | 0.7 |
③ランクから賞与額を算出
上記で出した評価係数をもとに、「基本給×◯ヵ月×評価係数」の計算式に従って賞与を算出します。
賞与(ボーナス)査定における注意点
・明確な査定基準を設ける
賞与(ボーナス)は社員の生活や仕事のモチベーションに関わる重要な要素です。不明瞭な査定基準だと社員の不満を呼び、モチベーション低下や離職を招きかねません。明確な基準に応じて査定できるよう、チェックシート等を利用するのが有効です。
・査定に関する企業規則の確認
賞与(ボーナス)の査定には公的な決まりがなく、企業独自の規則や項目に沿って行わなければなりません。そのため企業規則自体に曖昧な表現があったり解釈にばらつきがある場合は正当な査定ができません。賞与(ボーナス)の時期や回数、金額決定の方法における認識を合わせ、また必要があれば企業規則を修正することも重要です。
・査定方法を社員に周知させる
どのような査定項目のもと、どのようにして賞与(ボーナス)額が決定されているかを社員に周知させることで、モチベーション向上と業務改善につながりやすくなります。賞与(ボーナス)査定においてプロセスの透明性を高めることは、納得度の高い支給を行う上で重要です。
まとめ
賞与(ボーナス)査定によって、社員に対し適切な人事評価を行うことで今後の業務意欲やエンゲージメントの向上につなげられます。明確な評価基準と査定プロセスに従って、企業と従業員双方にとって納得度の高い査定を行いましょう。
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