人材育成におけるリフレクション(内省)とは?その効果や実践方法をご紹介します!

人材育成におけるリフレクション(内省)とは?その効果や実践方法をご紹介します!

こんにちは。digireka!HR編集部です。人材育成の手法として「リフレクション」が注目を集めています。人材育成におけるリフレクションとは、日常の業務から少し離れてこれまでのことを振返り、内省することを指します。

本記事では、リフレクションの意味や効果、実践方法などについて解説していきます。

リフレクションとは

リフレクションの意味

リフレクションとは英語の「reflection」が語源となっており、ビジネスや人材の分野では「内省」を意味します。ここでは、自分の業務から一度離れて、仕事の進め方・行動・考え方などを客観的に振り返り、自分を見つめ直すことを指します。これにより、改善点を見つけ出し、今後の業務に役立てていくのです。

内省と反省の違い

リフレクション(内省)とよく似た言葉に、「反省」があります。

反省とは、自分の間違った考えや言動などを振り返り、良くなかった点を認識して改めることです。反省では自分のミスや誤りに焦点を当てます。

一方でリフレクションは、自分自身と向き合い、自分の考えや言動を振り返り、気付くことです。感情に流されることに客観的な視点で自分の言動を見つめ直すのです。ビジネスの場面では、必ずしも善悪や正誤が明確でない場合もあります。そのため、ここでの焦点は自分のミスや誤りだけでなく、自分の行動の考え方や捉え方にも当てます。

リフレクションの効果

リフレクション教育を行うは、企業などの組織にとって非常に重要であると言われています。リフレクションは、個人の業務改善だけにとどまらず、チーム全体の効率化を図ることにもつながるからです。ここでは3つのリフレクションの効果を紹介します。

リーダーシップを持った人材の育成

リフレクションは、他人から指示を受けるのではなく、自分自身で考え方や捉え方を客観的に振り返り、改善していく方法です。そのため、客観的な思考が身に付きやすく、チーム全体を冷静に俯瞰できるリーダーシップ能力や、俯瞰した上で物事を対処するマネジメント能力が高まりやすいのです。

業務の改善・効率化

役職者やチームリーダーがリフレクションを行うことで、チーム全体の行動規範の改善・業務の効率化につなげることもできます。リーダーがリフレクションによってチーム全体のマネジメントが効率よく行えれば、自然と業務自体も改善できるからです。また、部下に自律的なリフレクションを促すことで、チーム全体の力が底上げにもつながります。

仕事意識の向上

上司など他人からの評価ではなく、リフレクションは自分自身で評価を行うため、仕事に対する意識が高まりやすいです。また、自己成長にもつながります。リフレクションを定期的に行うことで、「自分が何をできるようになったのか」や「自分のどこが改善されたのか」という成長実感を得ることができるからです。

リフレクションの方法

個人でリフレクションを行う場合は、次の3つの段階でリフレクションを行います。

①出来事を振り返る
②状況を振り返る
③自分自身を振り返る

それでは、順に解説します。

①出来事を振り返る

最初に、体験した具体的な出来事を振り返ります。実際に起こった事をそのまま思い出すのです。例えば、「上司に依頼されていた成果物を提出した」など客観的な事実です。

②状況を振り返る

次に、その時の状況を振り返ります。そして、他者や周囲の環境などの背後にある「なぜ」に着目します。例えば、「成果物に対して上司の反応が悪かったのはなぜだろう」といった具合です。

③自分自身を振り返る

最後に自分のそのときの行動について振り返ります。「自分の行動は適切だったか」、「その状況での自分の役割は何だったのか」というような振り返りです。これにより、本来求められていた結果と実際とはどのような違いがあったかを気づくことができます。そして、実際望んでいた結果になるためにはどこを変えるべきかを考え、理想に近づくための改善策を練ります。この一連の流れによって、次回の行動につながる学びが確立されていきます。

リフレクションのフレームワーク

リフレクションの基本的な方法について説明したため、次は実際にリフレクション教育で利用されるフレームワークを紹介します。

KDA

個人でリフレクションを実施するときに活用できるのが「KDA」のフレームワークです。

K:Keep「うまくいっているなどの理由で、今後も続けていくこと」
D:Discard「良くない結果につながったなどの理由で、今後はやめること」
A:Add「今回の経験から、今後新たに始めようと思っていること」

振り返りの対象となる経験を思い返して、K「続けていくこと」D「やめること」A「新たに始めること」の3つの観点から、思いつくものをどんどん書き出していきます。自分の行動に優先順位をつけることで、自分が本当に行うべきことを見付け出すことができます。

これは振り返りのタイミングも重要です。プロジェクトや提案などが終わった直後の記憶が新鮮なうちに取り組みましょう。

リフレクション・ミーティング(リフレクション会議)

組織単位で実践する手法として、リフレクション・ミーティングがあります。

リフレクション・ミーティングとは、各個人が行ったリフレクションの過程や結果を、各部署やメンバー間で共有する方法です。他人のリフレクションでの考え方や意識、取り組み方などを聞くことで、そこにいる全員が内省を深めたり新たな気づきを得たりすることができます。

まとめ

リフレクションは、人材教育に非常に効果的な手法です。優秀な人材に効果的なリフレクション教育を行うことで、従業員の成長だけでなく組織の活性化につながるでしょう。人材育成に課題を感じる人事担当者の方や経営者の方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

関川 懸介

株式会社uloqo代表取締役

1990年6月29日生まれ。京都府出身。
新卒でアドテクノロジーベンダーに就職。
その後、リクルートグループの人材斡旋部門において、キャリアアドバイザーとして従事。全社MVP計6回受賞、準MVP計2回受賞。2016年4月に、創業者の当時代表取締役と共に株式会社uloqoを設立。
人材紹介事業、メディア運営、HRsolution事業、uloqoに関わる全事業において、1人で立ち上げから収益化まで担う。

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