ブラザーシスター制度とは?目的、メリット、導入事例をご紹介します!

Last Updated on 2021年1月27日 by uloqo

こんにちは。digireka!HR編集部です。新入社員の定着を図る手法の一つに、年の近い社員を指導役として割り当てる「ブラザーシスター制度」があります。この制度はアサヒビールや三井住友海上などの企業で導入されており、両社の離職率の低さからその効果が窺えます。

今回はブラザーシスター制度について、目的やメリット・デメリット、運用のポイント、導入事例まで詳しく解説していきます。

ブラザーシスター制度とは

ブラザーシスター制度とは、新入社員の教育に当たって、同じ部署の先輩社員をブラザー(兄)・シスター(姉)と見立てて指導やアドバイスを行う制度です。

一般的には新入社員と年齢の近い社員が割り当てられ、1対1で業務の説明をしたり社会生活における相談を受けたりします。

ブラザーシスター制度の目的

ブラザーシスター制度の目的は、新入社員とのコミュニケーションを充実させることで定着度を高め、早期離職を防ぐことです。

厚生労働省の調査によると、平成29年3月に大学を卒業した新卒社員のうち、1年目に離職した人が11.5%、2年目が11.4%、3年目が9.9%と、3年以内に仕事を辞めてしまう人が32.8%に上ります。

人材不足が深刻となっている現在、ブラザーシスター制度の活用によって、新入社員の不安を解消し定着につなげることが期待されています。

参考:厚生労働省「新規大卒就職者の事業所規模別離職状況」

ブラザーシスター制度とメンター制度、OJT制度の違い

OJT制度との違い

ブラザーシスター制度は基本的に「新入社員のみを指導対象」としているのに対して、OJT制度は新入社員のみならず若手社員や中堅社員など「全社員を指導対象」としています。

また、ブラザーシスター制度では「年齢の近い先輩社員」が指導役につくのに対して、OJT制度では「先輩社員の年齢はそれほど考慮されない」という違いもあります。

さらに、ブラザーシスター制度は「業務面だけでなくメンタル面までサポート」を行うのに対して、OJT制度は主に「業務面のサポートのみ」を行うという点も異なります。

メンター制度との違い

ブラザーシスター制度は基本的に「新入社員のみを指導対象」としているのに対して、メンター制度は新入社員のみならず若手社員や中堅社員など「全社員を指導対象」としています。

また、ブラザーシスター制度では「同じ部署の先輩社員」が新入社員のサポートを行いますが、メンター制度では「別の部署の先輩社員」が就いて社員をサポートします。

さらに、ブラザーシスター制度は「メンタル面だけでなく業務面までサポート」を行うのに対して、メンター制度は主に「メンタル面のサポートのみ」を行うという点も異なります。

ブラザーシスター制度のメリット

新入社員の悩みや不安を解消できる

新入社員一人一人に対し、年の近い社員を割り当ててコミュニケーションを促すことで、入社後に抱える悩みや不安を相談しやすい環境が形成できます

新生活のストレスや業務に関する疑問点を共有し早期解決に取り組むことで、新入社員の安心感や信頼度を高めることができ、安定した勤務継続にもつながるでしょう。

社員のスキルアップ

ブラザーシスター制度では、新入社員と指導側の社員、双方の能力向上が期待できます

新入社員は、業務に関して丁寧な指導を受けたり質問をしやすい点から業務理解度が深まり、早期の戦力化が期待できます。

また指導側の社員は、新入社員の相談を受けたり業務の指導を行うことで、問題解決能力や部下の評価といったマネジメントスキルの向上が期待できます。

社員間の連携につながる

ブラザーシスター制度によって対話を促すことで、社内全体のコミュニケーションの活性化も期待できます。

職場の中で相談や情報共有をしやすい文化が形成されることで、社員間で連携が取りやすくなりスムーズな業務遂行につながるでしょう。

ブラザーシスター制度のデメリット

指導側の社員に負荷がかかる

指導側の社員には、通常業務に加えて新入社員のサポートも任せられるため、心理的負担や業務負担が増大する恐れがあります。指導側の社員が不満やストレスを抱えることで、新入社員との関係悪化や彼ら自身の離職につながる可能性もあります。

負担が増えすぎないよう企業側が管理する必要があります。

新入社員が自立しにくい

相談しやすい雰囲気を作ることで、かえって新入社員の自己解決能力が育たず自立を妨げる恐れがあります。

何でも質問するのではなく、一度自分で考えてから確認するというように、サポートのあり方について社内で検討しておく必要があります。

社員間で指導内容にばらつきが生じる

指導スキルや後輩とのコミュニケーション能力には、人によってある程度の差があります。場合によっては指導社員に「当たりはずれ」が生じ、新入社員の中で不公平感やモチベーション低下を生む恐れがあります。

社員に研修を行うなどして、指導や評価方法にばらつきがないよう組織的にサポートする必要があるでしょう。

ブラザーシスター制度の導入方法

1.導入目的の設定

何のために制度を導入するのか、またその効果をどのように測定するかを最初に定義します。例えば新入社員の離職防止を目的とする場合、離職率をKPI(達成に向けた中間目標)に設定することで目標の達成度を確認できます。

2.指導社員の決定

新入社員の指導に当たる社員を決定します。担当者には必然的に負荷がかかることから、立候補制にしたり特性に応じて企業が抜擢するなど、目的に応じて自社に合った選定方法を選びましょう。

3.運用方法の決定

制度の実施期間や方針、具体的なサポート内容等を決めていきます。目的に合わせ、指導上でどのような点を重視するか、サポート範囲はどのように設定するかなど、部署ごとに異なる点も踏まえたうえで検討する必要があります。

4.社内アナウンス

制度の目的や運用について、社内全体にアナウンスします。制度について周知させることで、実施について他の社員から協力を仰ぐことができるほか、指導社員の業務負担を軽減するためのサポートもしやすくなります。

5.運用開始、進捗確認

運用を開始した後は、定期的に進捗を確認して制度が機能しているかをチェックする必要があります。問題が発見された場合は、早期に社内で共有し解決のための施策を講じることが重要です。

ブラザーシスター制度の運用におけるポイント

対象社員の関係構築をサポート

新入社員と指導役のペアが決まったら、最初に自己紹介の機会を設けるなどして円滑な関係構築を促しましょう。指導中の様子にも時々目を向け、人間関係に問題が生じてないか、どちらかが無理をしていないかを第三者的立場から確認することが必要です。

指導を任せきりにしない

新入社員の指導を割り当ての社員に任せきりにするのではなく、適宜社内で協力してサポートできる体制を整えましょう。負担が集中することで、指導社員のストレス蓄積や業務の停滞に繋がる恐れがあります。制度導入の時点で予めフォロー体制を構築するなどして、対応を講じておきましょう。

フィードバックと制度改善

期間終了時にはフィードバックを行い、目標達成度の確認や問題点の洗い出し等を行いましょう。次期の運用に向けて改善を行い、マニュアル化を進めることで社内での制度定着を促すことができます。

ブラザーシスター制度の導入事例

アサヒビール株式会社

アサヒビール株式会社では、数十年前からブラザーシスター制度を導入しています。公募制によって集まったブラザー・シスターが、入社後4か月の間、新入社員の指導に当たって公私にわたるサポートを行っています。

会社の離職率が例年非常に低い(2018年時点で1%満)ことからも、制度の効果が窺えます。

三井住友海上火災保険株式会社

三井住友海上火災保険株式会社では「ファミリー制度」を設けており、新入社員一人一人に育成担当者である「ファーストブラザー」「ファーストシスター」がついて実践的な指導やアドバイスを行います。新入社員の育成期間は2年間と定められており、他にもビジネススキルに関するオープンカレッジやキャリアマネジメント研修など、充実したサポート体制を展開しています。

会社の離職率は2019年時点で1.8%であり、効果の高さがうかがえます。

まとめ

ブラザーシスター制度を導入することで、新入社員とのコミュニケーションを活発化し離職防止やスキルアップにつなげることができます。一方で、指導社員の負担増や新入社員の自立妨げといった懸念も挙げられるため、予め対策を立てておくなどして適切な運用を心掛けましょう。

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