人事統計分析を上手く活用するには?必要なデータ項目や分析の流れを説明します!

こんにちは。digireka!HR編集部です。

近年ビジネスにおけるデータ活用の必要性が騒がれていますが、人事部門においてもデータの活用は重要視されています。統計分析を行うことによって人事課題の本質を発掘し、効率の良い人事業務を実現できるでしょう。

今回は、人事統計分析において必要になるデータ項目や分析の流れについて説明します。

人事統計分析とは

人事統計分析は、社内における人に関するデータを分析することです。英語では「people analytics」、「workforce analytics」と呼ばれます。人に関するあらゆるデータを分析・活用し、人事課題の解決・企業の発展に繋げることを目的としています。

人事統計分析が必要とされる背景

ビジネスのデジタル化が急速に進む中、従業員の基本情報や勤怠情報に加え、能力やスキル、価値観、モチベーションなど、さまざまな人事情報がデータ化として可視化されるようになりました。さらに、採用プロセスの改善や離職率の低減、生産性の向上など、その活用の幅も広がっています。

近年、人事領域においてもデータ活用は重要視されており、人事データを有効活用できるかどうかは企業の存続を左右する重要な課題となっているのです。

人事統計分析に必要となる人事データの項目例

人事統計分析を行う際には、人事データが必要になります。人事データとは、社内において様々な場面で取得・蓄積された”人”に関わる全てのデータのことを指します。「これまでどのようなことを行ってきたか」「どのような特徴や能力を持っているか」「どのような考えを持っているか」といった3分野が中心となります。

具体的には、社員の氏名や学歴などの基本情報から、その社員の今までの業績・スキル、適性検査などの情報が人事データに含まれます。以下に人事データの例を示します。

分類具体例
基本情報氏名、住所、生年月日、家族構成、連絡先、学歴など
組織情報所属、職務内容、雇用区分、等級、賞罰、異動履歴など
給与情報給与、賞与、社会保険、手当、インセンティブなど
勤怠情報出勤・遅刻・欠勤、有給休暇など
評価情報適性検査、人事考課、人事評価、360°評価、人材フラグ(タレントマネジメント)など
育成・研修情報採用時データ、資格・スキル、研修種別、受講履歴など
個人意向情報キャリア志向・異動希望、面談履歴、自己アピール、従業員満足度調査など

参照 : ) 「人材活用、課題解決のヒントが満載! – テンプ ナレッジマガジン」

人事統計分析の流れ

人事統計分析の流れは以下の通りです。

流れ①課題を設定する
②仮説を立てる
③データを集める
④仮説を検証する
⑤結果について議論する

PDCAサイクルに沿って分析を進めます。事前に人事課題を設定し、解決策としての仮説を立てます。課題に即した人事データを集めた後にデータ分析を行い、その結果を基に仮説を検証します。

人事統計分析の手法

記述的分析

記述的分析は、データの特徴を把握するために、図や表の作成・平均値の算出などによってデータの可視化を図る分析手法です。例えば、離職率を時系列順に整理することで、現状を把握し、優先的に対処する課題を発見することができます。

診断的分析

診断的分析は、記述的分析によって可視化された事象について、原因を究明するための分析手法です。例えば、特定の社員の離職率が高いという事象について、「管理職経験の期間」や「管轄している業務特性」など様々な観点から分析を行って原因を特定し、対策の検討に繋げます。

予測的分析

予測的分析は、今後起こりうる事象を予測するための分析手法です。例えば、離職者に共通する「勤怠状況の特徴」や「従業員満足度の傾向」を分析することで、それと類似する状況にある社員は離職リスクが高いと予測することができます。

処方的分析

処方的分析は、予測した事象に対して、「具体的に何をすべきか」を明確にする分析手法です。例えば、就職リスクの高い社員に対して「どのタイミングでどのような対処を施せばよいか」について過去の事例を分析します。

人事統計分析の活用事例

実際の所、人事データの活用はどのような点に活かせるのでしょうか?いくつか具体例をご紹介します。

採用

現在自社で活躍している社員の特徴分析を行うことで、その社員が「なぜ活躍できているのか」「採用時にはどんな特徴を見出されていたのか」などを明確化できます。これらの分析結果を基に自社の採用要件を見直し、採用時に活かすことができれば、自社に適した優秀な人材を判別することが容易になるでしょう。

労働環境の改善

社員1人1人の勤怠情報の統計分析を行うことで、長時間労働や残業の実態が可視化され、労働環境の改善点が浮き彫りになります。労働環境を改善することで、生産性が大幅に向上することも珍しくありません。

離職率低減

入退社の情報から、「どのような人が会社を辞めるのか」という傾向を掴むことができます。人が退職する前の特徴や前兆を事前に把握することができ、退職予備軍の社員を見つけ出すことが可能です。事前に離職を防止する策を講じることができ、離職率の低減に繋がるでしょう。

評価の公平化

社員のスキルや評価制度の分析により、適切な人事評価が行えているかどうか、データの観点から公平に判断することができます。同等の能力・スキルを有する社員が不公平な扱いを受けることもなくなるはずです。

人材育成

社員の実績や今後の意向を一元的に管理できるため、社員1人1人に適した研修制度やキャリアステップを提供することが可能です。また、研修前後のデータを分析し比較することで、研修の効果測定を容易に行うことができ、より適切な育成法検討していくことが可能となります。

人事統計分析に用いるツール

Excel

多くの企業において、人事管理業務にMicrosoft社のExcelが使用されています。誰でもピボットテーブルやグラフ、レポートの作成が可能であり、データの出力・移行が容易であることが特徴です。しかし、データの一元管理が不可能であったり、高度な分析をする際の業務効率の低さには注意が必要です。

データ分析に対応した人事システム

人事システムとは、給与計算や勤怠、人材評価、労務管理など人事に関わる業務を効率化するITツールの総称です。一般的にはデータの管理・集計に重きを置いたシステムですが、人事情報を一元管理してデータ分析することで、成果を挙げている人材や不足している人材を可視化できる人事システムも存在します。

BIツール

BIツールは、膨大なデータから必要な情報を引き出し、人事・経営・売上などに活用するために、データを分析してレポーティングします。様々な観点から人事を「見える化」すると同時に、必要なデータをセットしてスピーディな現状把握や将来予測を実現でき、誰でも簡単に分析を行えるツールであることが特徴です。

BIツールに関しては以下の記事で詳しく説明しています。

人事統計分析を行う際のポイント

目的を明確にし、データの精度を高める

事前に解消したい課題を設定し、その解決策の仮説を立てた上でデータを集めるようにしましょう。データ分析・活用の目的を明確に定められてないまま作業に取り掛かってしまうと、課題解決に不必要なデータを集めてしまう可能性があり、時間と工数が余計に増えてしまいます。事前に目的を設定することで、統計分析に必要なデータがクリアになります。

分析目的活用データ例
採用コストの削減適性検査情報、個人意向情報など
人材定着率の向上(離職率の低減)勤怠情報、個人意向情報、入退社情報など
優秀な人材の採用活躍している社員の評価情報など
適切な人材配置資格・スキル情報、個人意向情報など
労働環境の改善勤怠情報、従業員満足度調査など

データのセキュリティ対策

人事データには社員のプライバシー情報や社内の機密データが多く含まれるため、セキュリティ対策は必須といえます。データ閲覧権利を与える範囲をなるべく狭め、特定の部署が一元管理するべきです。また、データの分析を外部に委託する場合は、運用手法を規則として確立しておくと良いでしょう。

まずは小さな成果を目指す

人事統計分析において、データの分析・活用を行ったからといって直ちに対策の効果を確認できるとは限りません。ですので、どんな小さなことでも実際の成果を示していくことが重要です。有効な発見があり、それを社内に周知させることができれば、更なる発見のためのデータ収集や分析に協力を仰げる環境を構築できるかもしれません。小さな試行を積み重ね、その成果を共有し、人事データの活用を意義のあるものにしていきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、人事統計分析の手法や活用事例について説明しました。

人事業務の質を向上させるために、社内に蓄積された膨大な人事データを分析・活用していきましょう。その際に本記事が参考となりましたら幸いです。

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