企業経営におけるクレドとは?メリットや作成方法、導入企業の事例などを解説します!

Last Updated on 2021年3月31日 by uloqo

企業が事業を継続するために「クレド」が注目されています。クレドとは、企業の活動方針を簡潔に表した言葉で、全従業員の行動や考え方の模範となるものです。

本記事ではクレドの意味や企業が導入するメリット、注意点などについて解説していきます。

クレドとは

意味

クレドとは、ラテン語で「信条」「志」「約束」を意味する言葉で、「企業活動が拠り所とする信条・行動規範」を指します。クレドは経営者だけでなく、社員を含めた企業全体に浸透させるものです。社員の行動方針を具体的に定めた内容で、業務において判断に迷ったときに参考にします。

企業理念・経営理念との違い

クレドと似た意味を持つ言葉として企業理念(経営理念)があります。企業理念とは、企業として最も大切とする考え方・価値観のことで、企業(経営者)が目指す方向性を示します。創業当時から引き継がれることが多いです。クレドと企業理念に明確な区分はありませんが、一般的に抽象度が異なります。企業理念は普遍的な企業の価値観で抽象的なものですが、クレドはより具体的な行動指針・行動規範で、簡潔な文章で表現されます。

ミッション・ビジョン・バリューとの違い

企業理念と同様にミッション・ビジョン・バリューも比較されやすいです。

ミッション:企業の存在意義、企業が果たすべき使命、目的
ビジョン:企業が将来ありたい姿、ミッションが実現した世界
バリュー:企業全体の価値観、判断基準

まずミッションがあり、それに基づいてビジョンがあり、ビジョンを達成するためにバリューがあるという流れです。 クレドはミッション・ビジョンを実現するためのバリューを反映した行動指針であると言えます。

クレドが注目される背景

クレドが注目されるようになった背景として、2000年代に入り相次いだ企業の不祥事があります。海外では米国エンロン社やワールドコム社などの大企業で粉飾決算が発生し、日本でも金融不祥事や食品偽装事件などが相次ぎました。こうした事件の発生を受け、企業はコンプライアンスの強化や法令遵守を強く求められるようになりました。

そのため、企業が社員の意識や行動を改革し、自主性をより高めていくために必要な手段として、クレドを取り入れた経営がいっそう注目されているのです。

クレド作成のメリット

クレドを作るメリットは以下のようなものがあります。

社員の意識改革

クレドは実践しやすい具体的な行動指針を表しているため、社員の意識にも変化が生まれやすいです。社員が自主的に意識改革を行うことで、企業のコンプライアンス強化にもつながります。そのため、現在でもコンプライアンスの強化施策として多くの企業がクレドを導入しています。

人材育成

クレドを社内に浸透させることで、主体的に行動できる人材の育成にも役立ちます。クレドは企業の行動基準や価値観を企業と個人で共有できるツールでもあります。そのためクレドを導入することで、社員は明確な行動基準を学べます。これにより、社員は判断や行動に迷うことなく、企業の方針に沿った行動を主体的に考えて実行する人材に育つことができます。

社員のモチベーションアップ

クレドの導入は社員のモチベーションアップも期待できます。クレドは企業の押し付けではなく社員の価値観とマッチした内容になっています。そのため、社員はクレドをもとに自らの思考や判断に自信を持って主体的に業務を遂行できるようになります。結果として、クレドは主体性を高める有効な動機付けになります。

クレドの作成方法

次にクレドを作成する基本的な手順を解説します。

①目標・スケジュールを決める
②経営陣や社員へのアンケート
③明文化・文章化

①目標・スケジュールを決める

最初に、クレドを作成する目的や理由を明確にし、具体的にいつまでに作成するのか、どのような方法で作るのかを決めます。企業の立ち位置や風土によってクレドの必要性や実現したいことは異なります。また、効率よく進めるために、作成時期や実行計画も明確にしましょう。

②経営陣や社員へのアンケート

クレドは経営層を含めた全社員の行動指針になります。そのため、経営層と社員へのヒアリングは必須です。クレドは企業理念を前提に作成されるため、経営者が考える企業のあり方や価値観にマッチしている必要があります。

また、クレドは社員が行動指針として心に留めておくものでもあるため、社員の意見を盛り込むことも重要です。全社員に対してクレドについてのアンケートを実施し、広く意見を収集しましょう。

③明文化・文章化

経営陣や社員へのアンケートが集まったら、内容をまとめて文章化します。文章の読み手は社員であり、判断に迷った時に行動指針になるような具体的な内容にします。そのため、シンプルで覚えやすく、企業の独自性が現れている文章で表現しましょう。

クレド作成の失敗例と注意点

企業が一方的にクレドを掲げても、社内に浸透しなければ効果は期待できません。どのような場合にクレドの導入に失敗するのか、その時の注意点を事例とともに確認していきます。

クレドをつくり社員総会で1度発表しただけの場合

社員総会やMTGの場でクレドを大々的に発表するものの、たった1度で全社員がクレドの内容を記憶することは難しいです。クレドを作成した目的や意義をしっかり共有する必要があります。

クレドをカードやハンドブックに記載して社員へ配布しただけのケース

日々の業務でなにか悩んだときや、社員がふと立ち止まって考えるときに、すぐに取り出せるクレドカードはクレドを覚えるためにも有効的です。しかし、クレドカードを配布しただけでは浸透したとは言えないでしょう。社内で継続的に周知や発信していく必要があります。

朝礼や会議の場で唱和をするケース

日々の朝礼や業務スタートの時間、定例会議のときにクレドを読み上げる企業も少なくないでしょう。皆で唱和することでしっかりとインプットさせる効果があります。しかし、ただ唱和しているだけで、社員が体現できていないケースは失敗と言えるでしょう。日常の業務でクレドを活用できていない場合、クレドが行動に移しやすい内容であるか確認する必要があります。

クレド導入企業の事例

ジョンソン・エンド・ジョンソン

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、アメリカの医薬品・健康関連用品の大手企業で、1943年に3代目社長ロバート・ウッド・ジョンソンJr.がクレドを考案しました。

第一の責任は、我々の製品およびサービスを利用してくれる患者、医師、看護師、そして母親、父親をはじめとする、すべての顧客に対するものであると確信する。
第二の責任は、世界中で共に働く全社員に対するものである。
第三の責任は、我々が生活し、働いている地域社会、更には全世界の共同社会に対するものである。
そして、最後の責任は、会社の株主に対するものである

ジョンソン・エンド・ジョンソンのクレドは「Our Credo」と呼ばれており、企業として遵守すべき事柄や方向性の優先順位を示しています。

楽天

株式会社楽天は国内の企業でクレドの導入企業として有名です。楽天では、クレドを「成功のコンセプト」と位置づけて、全社員に共有しています。楽天のクレドは、非常に短い言葉で簡潔に表現されているのが特徴です。このようにシンプルであれば、社員も覚えやすいでしょう。

・常に改善、常に前進
・Professionalismの徹底
・仮説→実行→検証→仕組化
・顧客満足の最大化
・スピード!!スピード!!スピード!!

まとめ

クレドを企業が明確に掲げることで、従業員の意識改革やモチベーション・アップが期待できます。そのため、人事担当や経営層はクレドの効果やメリット、従業員へ浸透させる方法などを把握する必要があるでしょう。本記事を参考にクレドの作成や浸透に力を入れてみてはいかがでしょうか。

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