適切な人員配置とは?目的や種類、最適化の方法も含めてご紹介!

適材適所を実現する人員配置とは?目的や種類、最適な人員配置を行う手順を徹底解説!

こんにちは。digireka!HR編集部です。人事マネジメントのひとつとして「人員配置」があります。人員配置は企業の生産性や従業員の満足度の向上に不可欠な人事業務です。今回は人員配置の目的や種類、プロセスについて解説します。

人員配置とは

人員配置とは、組織内の人員数や人員構成、配置状況を最適化する人事マネジメントの手法です。具体的には、従業員の強みや特徴を把握した上で、誰にどのような業務を任せるのか、組織のどこに配置するのかを決めます。従業員の業務や立場を決めるため、人員配置は業務の効率化や最適化に大きく関わります。

人員配置の目的

人員配置は適宜実施する必要があります。一度実施したからといって、永久的な効果が得られるものではないからです。ここでは人員配置を適宜行う目的を3つ紹介します。

生産性向上のため

従業員の特性が配置先とマッチしたり、各部門の業務量に適した人員数を再配置したりすることで、業務の効率化が期待できます。逆に、人員配置が適切でなければ、業務効率が悪化したり人件費が高くなってしまうこともあるでしょう。つまり、適切な人員配置を行うことで業務効率を改善したり人件費を適正化できるため、企業の生産性向上につながるのです。

若い世代に組織内で活躍してもらうため

人員配置は、若い世代に活躍してもらうためのものでもあります。適切な人員配置を行うことで、新卒者や若年労働者が最大限の力を発揮できる職場環境を整えられるからです。長期的に若い世代が組織内で活躍するためには、従業員の希望やスキルを汲み取り、配置状況の見直しや再配置によって柔軟かつ適切に対応していかなければなりません。

優秀な人材を確保するため

適切な人員配置は人材のモチベーション向上につながるため、優秀な人材の離職を防止できます。業務に対して「マッチしていない」「評価されていない」と感じたり、職場の人間関係に不満を感じたりすれば、早期退職に至る可能性があります。そのため、優秀な人材を適切に評価し、適正な人員配置することは、リテンション対策にも有効です。

人員配置の種類

人員配置には主に5種類あります。それぞれ目的ややり方が異なるため、複数の人員配置を組み合わせることで、効率的に人員配置の目的を達成することができるでしょう。種類は以下の5つです。

人事異動
雇用形態の変更
昇進・降格
採用
リストラ・契約解除

人事異動

人事異動とは、企業組織の中で従業員の配置・地位や勤務状態などを変更することです。従業員の仕事を変えたり、部門間の人員のやり取りを行ったりすることで、適材適所の実現を目指します。一般的には、従業員の勤務態度、経験、スキル、知識を考慮して行います。

雇用形態の変更

現在は正社員とアルバイトといった従来の雇用形態だけでなく、契約社員や派遣社員や業務委託契約といったさまざまな形態があります。雇用形態によって業務内容や業務量、また給与待遇も異なるため、従業員の働き方やモチベーションに大きく影響します。

昇進・降格

従業員の昇進・降格といった役職の変更は、企業によって大きな影響を及ぼします。昇進は従業員のモチベーションを上げるだけでなく、事業や他の従業員にも変化を与えるでしょう。一方で、昇進・降格の際にはその従業員が担っていた業務の後任を選出する必要があるため、慎重に行いましょう。

採用

新しい人材を採用する際にも、人員配置を行います。新卒採用や中途採用など採用形態は様々です。どの採用方法においても通常、その人材がどの職種のどの役職につくのかを予め決めてから募集します。そのため、採用の募集要項を考える前に、できるだけ早く人材配置を考える必要があります。

リストラ・契約解除

リストラや契約解除は、慎重に行うべき人員配置です。基本的に、リストラや契約解除は計画的に行うものであるため、人員配置も事前に決めておく必要があります。しかし、人材の有効活用や適材適所といったポジティブな方向ではないため、周囲の従業員への配慮を欠かさずに、スムーズかつ慎重に進めていかなければいけません。

人員配置を最適化する方法

人員配置の最適化を行うために踏むべき手順について紹介します。流れとしては以下の通りです。

①現状の業務と人員配置の可視化
②従業員のヒアリング
③人員配置計画の原案作成
④人員配置の実施
⑤人員配置実施後の効果測定

①現状の業務と人員配置の可視化

適切な人員配置を行うためには、実施前に各業務に必要な人員数やスキルを把握しておく必要があります。まずは部署ごとの業務の質と量を把握しましょう。次に、その業務に必要な要点を洗い出します。具体的には必要人員数や求められるスキル、経験、属性などです。そして最後に、可視化された情報をもとに現状の人員配置を確認します。どんなスキルや経歴を持った従業員がどのような雇用形態で何人割り当てられているかを把握するのです。その際、「現在の人員数は適切か」「現在の人材は担当の業務遂行に適しているか」「不足している要素はないか」などに意識しましょう。

②従業員のヒアリング

企業の現在の人員配置を把握した後は、適材適所に向けて従業員のヒアリングを行います。人員配置を最適化するには、従業員のニーズや希望にあった人員配置を行う必要があります。従業員の希望に沿わない人員配置は、業務効率や従業員満足度が低下するリスクがあるからです。従業員にアンケートや聞き取り調査を実施することで、「どの部署で」「どの業務を」「役職は」「いつ配置するのか」などをとりまとめると良いでしょう。

③人員配置の原案作成

ここまでの流れで収集した情報を整理し、各業務に必要な人員数・スキルや従業員の希望を考慮しながら新しい人員配置の原案を作成していきます。ある程度固まったら、現状の人員配置と照らし合わせてシュミレーションを行うと良いでしょう。また、異動になる従業員には予め意思確認を行うことも大切です。当該従業員の納得が得られれば、異動先でもモチベーションを維持して働いてもらえます。

④人員配置の実施

人員配置の原案が完成したら、実行に移します。考えられる中で最適な人員配置でも、その実施が計画通りに上手くいくとは限りません。人員配置後は、異動になった従業員とその周囲へのフォローが大切です。当該従業員周辺の環境変化に配慮して、臨機応変に対応しましょう。

⑤人員配置実施後の効果測定

人員配置後は、効果測定が重要です。効果測定をしなければ、人員配置の効果があったかどうかを判断できないからです。効果を数値化できるものは、数値化して人員配置の前後を比較するのが望ましいです。例えば、売上高や労働生産性、従業員満足度などは数値化して効果測定します。同時に、部門長やマネージャー、異動対象者に対して、今回の人員配置が及ぼした影響や満足度をヒアリングしましょう。こうしたヒアリングは次回以降に行う人員配置の新たな指針作りに役立ちます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。従業員の業務や立場を決める人員配置は、最適化することで企業の生産性を高めたり従業員の満足度を高めたりできます。一方で、人の異動は周囲に大きな影響力を持つため、慎重に行う必要があります。本記事を参考に最適な人員配置を考えてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

関川 懸介

株式会社uloqo代表取締役

1990年6月29日生まれ。京都府出身。
新卒でアドテクノロジーベンダーに就職。
その後、リクルートグループの人材斡旋部門において、キャリアアドバイザーとして従事。全社MVP計6回受賞、準MVP計2回受賞。2016年4月に、創業者の当時代表取締役と共に株式会社uloqoを設立。
人材紹介事業、メディア運営、HRsolution事業、uloqoに関わる全事業において、1人で立ち上げから収益化まで担う。

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